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イベント&映画祭 記録
上海テレビ祭レポート (2010/07/07)

先月6月7日から12日まで上海テレビ祭(1986年より開催、今年16回目を迎える国際的なテレビ祭で、中国の映像/放送業界における最大のイベント。だそうです)の審査委員長を仰せつかり相勉めて参りました。

審査員は中国伝媒大学アニメ学院の前任院長でアヌシーやカンヌでも審査員をなさってる路盛章先生と「MAN OF ACTION」のプロデューサーで漫画家でもあるDUNCAN ROULEAU氏。

三人ともバリバリの現役であり(自分で言うか?)自分の国のアニメと真正面で向き合っていながらも、世界的潮流にも深く関心を持っているという中・日・米の絶妙(自分で言うか?)トリオで、それは楽しかったし勉強にもなった。

コンペティションで最終審査に残った10本の中から今後中国アニメを牽引すべく作品を選び出さなければならないのだが、中国アニメの丁寧な作風が好ましいタイトルと昨年中国アニメを様変わりさせるように突然現れた、チープ(?)で元気のいいふたつに絞られたが、路先生を味方に引き入れた我が輩の意見が通って、チープではあるがアイディアとテンポの良さ(これが今の、これからの中国の子供たちの嗜好性に合ってるのでは?と「喜羊羊と灰太郎」に決定。

外国アニメ部門の金賞はドイツの短編「THE LITTLE BOY END THE BEAST」に。離婚した母親と父親が少年の目からは怪獣に見えるというストーリーの卓抜さビジュアルのユニークさで全員一致。

ちなみに銀賞にマッドにいた平川哲生くん(今A-1で伊藤くんと一緒とのこと)が監督した「川の 光」が丁寧な舞台背景と丁寧な動きで好感が持て受賞、おめでとう!

そしてもうひとつ産業奨励賞的なイベントの審査も敢行された。こちらは凸凹我々三人組に更に偉い審査委員も加わり国家的激励?みたいなもので作りたい作品をプレゼンして、これはというものに賞金を出そうという試みみたいだ。何と中国がアニメに賞金を出すようになるとは… 結局、マーケティング潜在力最優秀賞「烏龍院」が決まったのだが、丸山が目を見張ったのは、20代の若者の作ったまだ未完成ではあるがそれは瑞々しい作品郡だった「大海」「PARADISE CODE」「佳人」など明らかに日本のアニメの洗礼を受けた若者たちがデジタル技術を駆使して頑張っていた。

今中国アニメは動萬(中国ではアニメのことをそう言うらしい)を軽々と飛び越えとしている気がした。(うーん負けそう!)

マッドハウス 丸山正雄

 

 

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