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岩波ジュニア新書 「アニメ! リアルvs.ドリーム」
◆ 第2回 バーチャルツアーレイアウトと演出修正について ◆

   第2回となる今回は、レイアウトと演出修正についてお話します。
   レイアウトとはカメラワークを含めた画面構成のことです。
   原画・背景を描くための元となるもので、キャラクターや小物の位置、背景との関係、さらにカメラがどのように動くのかが描いてあります。原画マンが描くものです。

   千早のカットですね。上で書いた『位置』や『カメラがどのように動くか』は書かれていません。今回見て頂くのはキャラクターを追ったものになるので、残念ながら背景は描かれていないのです(ラフ原画)。
   第1回の『絵コンテ』のコマ、上から3つ分が、このカットと同じポジションのカットになります。カメラが大きく動くので、別の紙に指示が大きく分かりやすく描かれています。

   演出修正です。このカットはあまり修正されていませんが、基本的にキャラクターに合わせて背景の構成を修正したり、動きや物の配置を前後のカットに合わせたりする工程です。
   この絵には「BG(背景)少し引きます」「前傾で」と書かれています。
   「BGを引く」というのはキャラクターの動きに合わせて、背景を上下左右に動かす事を言います。これに関しても上で書いたように、別の紙に指示が描かれているものがあります。
   「前傾で」というのも、千早をもう少し前のめり気味にして欲しいという演出の意図ですね。
   修正の意図が次の工程の人に分かりやすいように、文字でも記入することは大切なことだと思います。

   と、言うわけで今回はここまで!
   次回は作画監督・総作画監督修正について掲載します!

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