第3回となる今回は、作画監督・総作画監督修正についてお話します。
まず作画監督の仕事ですが、各話数ごとにキャラクターの崩れがないように修正したり、第1回の「レイアウト」で説明した、背景がパースにのっているかをチェックしたり、画全体をチェックすることです。
作画監督は1話数に基本は1人ですが、スケジュールによっては、人数が増えることもあります。
それでは以下の作監修正を見てみましょう。
このカットでは頬が少しふっくらとして、耳が大きくなって、逆に鼻の穴が小さくなり、前髪のふさもきれいにまとまっています。
前回の演出指示にしたがって少し前傾気味にもなってますね。
右上に書かれた、「よろしくお願いします」が次の総作監や原画マンへのメッセージだったりもしますが、連帯感を感じさせます!
次に総作画監督です。シリーズ全体の統一が保てるよう、先ほどの作画監督の修正を入れたものから、さらに表情などを修正する仕事です。
総作画監督の中には作画監督と同じように画全体を見る方もいますが、基本キャラクターの修正を行います。
1人で全話数を見ているわけですから、キャラクター修正の最重要ポイントですね!
主にキャラクターデザインをしてる方が総作画監督になることが多いです。
総作画監督の濱田氏の修正は下の絵になります。
ここでは前髪が房ではなくなり、別れ気味になることで、落ち着いている千早のキリッっとした眼がよく見えるようになりました。
耳も含め、顔の輪郭も小さめになり眉も短めです。唇も締まって見えますね。
第1回で書いたように、これはクイーン目線です。クイーンの千早に対する印象が、ここでしっかり分かるように修正されています。
と、言うわけで今回はここまで!
次回は原画について掲載します!