[映画:若おかみは小学生!]コメント

原作者: 令丈ヒロ子氏コメント

高坂希太郎監督が描かれた花の湯温泉の絵コンテを、初めて見た時の衝撃は忘れられません。わたしの頭の中をそっくりそのまま投影したのかと思うほどイメージ通りだったのです。 原作の読者に伝えたいと思っていたところをすべて的確に、すばらしくリアルに、美しく、そしてあたたかい映像にしていただき、深く感謝しております。

子どものころ原作を読んでいたみなさんはもちろん、この映画で初めておっこちゃんやウリ坊、美陽ちゃんと出会うみなさんも、笑えて泣けて胸が熱くなる名作だと思います。

小さなお子さんから年配の方まで、幅広い年齢層の方に観ていただきたいですし、観た人同士がこの作品を話題に、また盛り上がり、さらにあたたかい気持ちになっていただけるのではないかと思います。

監督: 高坂希太郎氏コメント

物語は11~2歳の女の子が超えなければいけないハードルが有り、今時の娘には理不尽に映るかも知れない作法や接客の為の知識、叡智を身に付けて行く主人公の成長を周辺の人々も含め、悲喜こもごもと紡いで行く。

この映画の要諦は「自分探し」という、自我が肥大化した挙句の迷妄期の話では無く、その先にある「滅私」或いは仏教の「人の形成は五蘊の関係性に依る」、マルクスの言う「上部構造は(人の意識)は下部構造(その時の社会)が創る」を如何に描くかにある。

主人公おっこの元気の源、生き生きとした輝きは、春の屋旅館に訪れるお客さんに対して不器用ではあるが、我を忘れ注がれる彼女の想いであり、それこそがエネルギーなのである!
ある役者が言っていた。役を演じている時に生きている実感があり、家に帰りひとりになると自分が何者か解らなくなると。詰り自分では無い何かになる。他人の為に働く時にこそ力が出るのだと!

<キャスト陣へのコメント>
春の屋に宿泊する個性豊かな客人たちとのエピソードは、ひとつひとつおっこが成長して行くとても重要な役割を担っています。
今回、理想通りにバラエティーに富んだ声優陣が揃い、それぞれ印象に残るキャラクターを作り上げていただきました。
また、この映画で重要な役どころのおっこの亡くなった両親を演じて頂いた薬丸さん鈴木さんの存在感が、おっこの伸び伸びと前向きでがんばり屋さんな性格を育んだ担保となり、温かい回想シーンへと上手く繋がったのではないかと思います。

おっこ(関 織子)役: 小林星蘭さんコメント

この作品を子どもの頃に読んでいた方も多いと思います。私も小学校の図書室で出会い、ずっと読んでいた本でした。映画では、おっこちゃんがとても熱心に若おかみとして頑張る姿が見られます!
笑って泣いて、怒って驚いて…おっこちゃんの百面相も見どころです(笑)
みなさんがこの作品を見て、ちょっとでも前向きになれたり、ほっこりして頂ければ嬉しいです。
おっこちゃんと一緒に、私も成長できるよう頑張りますのでぜひよろしくお願いします!

関 正次(お父さん)役: 薬丸裕英さんコメント

主人公 小学6年生 おっこ の父親役の声を担当させていただきました。
18年ぶりの映画声優のお仕事で少々、緊張しました(笑)
同じ年頃の娘を持つ父親として「おっこ」の頑張る姿に心打たれます。
是非、ご家族で映画館にお越しください。

関 咲子(お母さん)役: 鈴木杏樹さんコメント

長編アニメーション作品のアフレコは、今回が初めてでした!
声だけで表現するお芝居の世界は、想像以上に奥深くてとても緊張しましたが、以前から声優のお仕事に憧れていて、挑戦してみたかったので、今回、参加させていただけて、とても嬉しく、感謝しております。
おっこちゃんの、健気で前向きな明るさに、元気をもらい心打たれました。
皆様にもこの作品を楽しんでいただけますように。。

グローリー・水領役: ホラン千秋さんコメント

オトナの雰囲気漂うグローリーは、私が現実世界ではなりたくてもなれないキャラクターなので、疑似体験できて光栄でした。笑
おっこちゃんの頑張りに胸が熱くなること必至です!

神田 幸水役: 設楽 統(バナナマン)さんコメント

幸水はおっこが接客する初めてのお客さんという役どころで、おっこが若おかみとして成長して行くキッカケともなるシーンだと思うので、そこに注目して頂きたいです。

©令丈ヒロ子・亜沙美・講談社/若おかみは小学生!製作委員会